17話で泣いた

アニメ評

 わたしはいま、休日をいいことにアニメ、『無職転生』を観ている。

 サブタイトルは、「異世界行ったら本気だす」

 タイトルからしてわたしは嫌いだった。

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 異世界転生ものが嫌いだ。

 だって、そうだろう、お前らは「現実」に生きてるんだ。

 異世界に行ったら本気だす?

 何言ってんだてめえ、

「いま」だろ。林先生じゃないけど、「今がんばれねえで、いつがんばんだよ」

 そんなやつは異世界行ったってなにもできやしない。

 だけど、たいていの転生ものは「おいしい」。

「特殊能力」が使えたり、「ハーレム」だったり、「無双」したり。

 現実ではだめだめだったやつが、転生しただけで無双する。

 そういうのが、大嫌いだ。

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 わたしは、そういう異世界転生物が大嫌い。

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 だけど例外もある。

 たとえば「リゼロ」だ。

 リゼロも異世界転生ものだけれども、非常に面白い。

 そういう例外の中のひとつに、『無職転生』を挙げようと思う。

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 まだ、シーズン1なので、くわしいところまでわからないけれど、一気見している。

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 わがまま娘だったエリスの成長がほほえましいし、仲間との絆やたくさんの人たちとの関わりが非常に面白い。

 17話で泣いたのは、

 まあいいや、ネタバレになる。

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 話を自分のことにするので興味がないひとはばいばいで。

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 わたしは、異世界転生ものが大嫌いだが、

 わたしがはじめて描いた漫画は「異世界転生もの」だった。

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 ちょうど、ドラクエVとか、ファイナルファンタジーにはまっていたので、

 中世ヨーロッパ風というか、バロック音楽というか、ワルツというか、お城とか、剣とか職業とか魔術とか、そいういうものにあこがれていたのだ。

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 あらすじはこうだった。

 日常に嫌気がさしていた13歳の主人公の元に白魔導士のシルクが現れる。

 そこで、異世界に連れていかれる。

 世界の破滅を前に、「聖剣」を抜く。そこから、冒険がはじまる。

 そんな、FFとドラクエと「聖剣伝説」がまじったようなマンガをわたしは描いていた。

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 なんか、『無職転生』をみていたら、あのときの気持ちが蘇ったような気がした。

「異世界、いい」と。

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 たぶんわたしが異世界ものを嫌っているのは、大人になって、わたし自身「現実」と真剣に戦っているからだ。

「働いたら負け」とかいうやつは死ねばいいと思ってる。

 だから、「異世界行ったら本気だす」とか、「無双」だなんて、クソだと思っていたのだ。

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 リゼロは知っている人は知っているけど、「めっちゃ苦労する」

 前世でのことにも触れたりして、異世界に生きているけれど、ちゃんと「現世」のことも描かれている。

『無職転生』を高評価しているのは、そこだ。

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 嫌いだ嫌いだといいながら、「何も観ずに否定するのはよくない」と思い、いろんな転生ものを観てきた。

 たいていはCランク作品である。

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 わたしは厳しい。

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 だけど、無職転生はいいよ。

 わたしが言うんだから間違いない。

 ちょっと「家族」というものについて書きたかったけれど、冗長になってしまうのではぶきます。

 今日は、こんな感じ。

 まる。

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