どこかでなくしたわたしの心

雑文

 雑文です。

 何がいったいどうしてこうなったのだろう、と思うことがある。

 わたしのことで、わたしは、どこか頭がおかしい。

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 一体原因は何なのかとか、いつからなのかとか考えていたら、ひとつの「過去」を思い出しました。

 過去。わたしの過去。

 わたしは、高校生までは「まとも」だったな、と思い出しました。

 まとも、というか、真面目というか。

 杓子定規的、模範的な生き方をしていました。

 勉学に励み、部活動も休まず行く。

 そういうことをしていました。

 たぶんきっと、大学一年まではまだそのまともさを持っていました。

 ああ、と思い出します。

 ああ、そうか。と。

 変わったきっかけは、たぶんきっと「失恋」なのだろうと思います。

 大学一年生のときに、生まれてはじめて「彼女」というものができ、交際していました。

 ところが酷い別れ方をしたのです。

 その現実が受け止められなくて、わたしは「堕ちていきたい」と望みました。

 それまで、模範的な生き方をしてきましたが、そこでわたしはタバコを吸うようになり、ロックな生き方をするようになりました。

 ちょうど、寮の先輩がタバコを吸っていて、ギターをやっていて、その影響もあって、わたしはロックバンドを組むことになったのです。

 たぶんそれがわたしの破壊的な生き方のスタートラインだと思います。

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 それから二十年ほど月日が流れた今、わたしはどうなのだろうと、自問自答しています。

 間違っているな、と、思います。

 大学を中退し、まさかの「音楽で生きていく」とかいうぶっとんだ考えを持っていて、それから十年以上ロックな生活をしていて、

 当然のことながら定職にはつかず、行き当たりばったりの人生を歩んできました。

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 本当にそれでいいのか、と、改めてわたしは思いました。

 バランスシートという会計の用語があります。日本語になおすと、「貸借対照表」なのですが、それをわたし個人に当てはめてみると、どっぷりブラックです。

 資産なんてものはなく、ただただ「負債」が増えていった二十年でした。

 もしわたしが株式会社なら、ひどい会社だなと思うし、だれもそんな会社に投資なんてしないし、潰れていくのが目に見えています。

 わたしはやはり間違った生き方をしてきたのです。

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 では、これからどうするのか。

 もしわたしのなかにその答えがあるのなら、それは、あのころのように「真面目」に生きていきなさい。

 ということなのかもしれません。

 わたしは、自分が「やってきたこと」は間違っていたと思いますが、わたしの人生そのものを否定はしていません。

 酒に溺れたことも、タバコを吸っていたことも、たとえば女に溺れたことも、恋愛をしたことも、大切な人を失ったことも、身内に無心しに行ったり、消費者金融から金を借りていたことも、家賃が払えなくて、借りていたアパートを出ていかなければいけない羽目になったことも、小説を書くようになったことも、すべて、無駄ではないはずです。

 わたしの身勝手な行いのせいで、たくさんの方々に迷惑を掛けていることは事実です。

 申し訳ないと思っています。

 なんだったけっかな、何かの本で読んだんだけど、「金を借りる」っていうのは、金銭的な意味だけではなくて、「恩」を受けているのだと、そして、借金の返済というのは、金銭的な元本と利息だけではなく、元本とともに、「感謝」という気持ちを添えて返していくものだ、とか。

 たしかにその通りだな、と思います。

 わたしが受けてきたのは、「恩」なのだと。

 改めて思うことだけれども、わたしはやっぱりいろんな意味で「おかしい」し、「間違って」きたのだな、と思います。

 深く反省はしているけれども、反省なんてサルでもできる。

 大切なことは、その思いを「行動」としてあらわすことなんじゃないかなと、思います。

 今日は雑文というよりも、わたしの「反省文」みたいになってしまいましたね。

 ストイック。禁欲的という言葉をすこし眺めてみます。

 世界は変わらない。当たり前だけど借金が帳消しになるはずもない。マイナスの数字だけはしっかりある。

 世界は変わらない。環境も変わらない。変わることができるのは、自分だけだ。

 言うことだけは立派だなと、自分でも思うのでした。

 おわり。

 

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