はじめに
私はあまり頭がよくありません。
特に記憶力に自信がなく、すぐに物事を忘れてしまいます。
それは読書にも言えることで、読んでもすぐに忘れてしまいます。
難しい本は理解できません。
それでも本を読むことは好きです。
そこで、書評を書くことにしました。
ひとつは忘れっぽい自分のため、もうひとつは私のように本を読みたいけれど読書が得意ではない方のために。
実際に私が読んでみて、「これは良かった」とか「これはいまいちだった」といったような感想を発信したいと思います。
何かの参考になれば幸いです。
『ホテルローヤル』
書評第8冊目に選んだのは『ホテルローヤル』です。
桜木紫乃(さくらぎしの)さんの小説で、第149回直木賞受賞作のようです。
北国のラブホテルを舞台に、7つの短編からなる小説です。
私は桜木紫乃さんを知りませんでした。他の作品も読んだことがありません。
読もうと思ったきっかけは、叔母が荷物を整理していた際に読まなくなった本をいくつかもらったからです。
もらった本の中にこの『ホテルローヤル』がありました。
叔母でよかった気がします。実の母親がラブホテルの小説なんて読んでいたらなんだかイヤです。
読みました。
前述したとおり、ひとつの物語ではなく、7つの短編からなる物語です。
- シャッターチャンス
- 本日開店
- えっち屋
- バブルバス
- せんせぇ
- 星を見ていた
- ギフト
という題がついています。
ラブホテルが舞台なのだからえっちなシーンが盛りだくさんなのかなと期待していましたが、そこは文学作品だからでしょうか、露骨な描写はありませんでした。
官能的とも違う。人情とも違う。それぞれの事情を抱えた人たちがそれぞれの「生活」をしているようでありました。
生活の一部分を小説として描いていると言えなくもありません。
書評
総合評価:✩✩✩
読みやすさ:✩✩✩✩✩
面白さ:✩✩✩
直木賞:???
感動:✩
他の作品も読みたくなる:✩
(MAX:✩✩✩✩✩)
です。
読みやすさは抜群の星5です。とても読みやすかった。一日で読み終えました。
面白さは星3。めちゃくちゃ面白いわけではないですが、普通に読めます。つまらなくないという意味で星が3つです。
直木賞。直木賞という賞がどのようなものなのか私はよく分かっていません。芥川賞と同じくらいの認識です。名前だけ知っている。
他に私が直木賞の作品を読んだことがあるかどうか少し調べました。
- 『ビタミンF』重松清
- 『何者』朝井リョウ
くらいでした。他に映画で『火垂るの墓』、『鉄道員』を観たことがあるくらいでほとんど読んだことがないものでした。
それなら分からないのも無理はないのかもしれない。
でも、「これ、賞がとれるものの作品なのか」と、私は思いました。
つまらなくはない。だけど、何が素晴らしいのかさっぱり分からない。
私に読解力がないのか、感受性がないのか分からないけれど、「受賞作」という言葉に「???」という記号が浮かびました。
私は審査員でも作家でもなんでもないので偉そうなことは言えませんが、あまりしっくりきませんでした。
感動は星ひとつ。感動はしません。涙も流れません。感動を求める人向けではないと思います。
他の作品も読みたくなる度も星ひとつです。
桜井紫乃さんの作品を読むのはこれがはじめてですが、これを読んで、桜井さんの他の作品も読みたくなったかというと、あまりそんな気にはなりませんでした。
以上を踏まえて、総合評価は星3です。
星2にしようか迷いましたが、そこまでひどくはないです。
まとめ
小説、『ホテルローヤル』。
悪くはない作品でしたが、めちゃくちゃ良いというものでもありませんでした。
私がまだ若いからでしょうか。あまり感じるものはありませんでした。
一年後には読んだ内容もすっかり忘れてしまいそうです。
なんだか辛口の評価になってしまいましたが悪く言っているわけではありません。
「あまり、私は、感じることが、できなかった」だけです。
でも、私にとっては、「読みやすい」という点では高評価です。
書評の内容は作品や本によって変えていますが、「読みやすさ」というものを必ず入れています。
読みにくいものは、なかなか理解できないし、内容も頭に入ってこない。
なので私は本の評価をつけるときに「読みやすさ」を重視しています。
『ホテルローヤル』の一番良かったところはその読みやすさにあります。
「ちょっと何か小説でも読みたいなー」という人、必見です。
そんな感じでした。
何かの参考になっただろうか。
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