書評#21『かわいそうだね?』

書評

総合評価:☆☆☆
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かわいそうだね?

 書評#21は綿矢りささんの『かわいそうだね?』です。

 綿矢りささんはたしか僕の大学時代の友人の同級生で、おそらく同い年です。(綿矢さんが二月生まれなので同い年というか同級生)

 その当時は『インストール』でデビューし、『蹴りたい背中』で芥川賞を受賞しました。

 小説を書いていた私としてはかなり嫉妬しました。

 インストールは確か上戸彩主演で映画にもなりましたが、それほど面白い内容ではなかったように記憶しています。

『蹴りたい背中』も、別に賞を取るほどではない。

 と、私は思っています。

 おそらく私は嫉妬心から綿矢りささんの小説を読んでいるところがあります。

 今回の作品も、悪くはないけれど、特別に良かったといえるような作品ではありませんでした。

概要

「許せないなら別れる」ー-恋人の隆大が休職中の元彼女・アキヨを居候させると言い出した。
 百貨店勤めの樹里恵は、勤務中も隆大とアキヨとの関係に思いを巡らせ落ち着かない。
 週刊誌連載時から話題を呼んだ表題作『かわいそうだね?』と、
 女子同士の複雑な友情を描く「亜美ちゃんは美人」の二編を収録。
 第6回大江健三郎受賞作。

 と、裏表紙の概要にある。

 ん?

 大江健三郎受賞作?

 これも受賞しているの?

 私にはよくわからない。

綿矢りささんについて

 綿矢りささんは、写真から見るに普通に可愛い。

『インストール』『蹴りたい背中』の頃、私は大学一年生で、綿矢りさ、(本名山田梨沙)さんも同級である。

 綿矢さんの作品は「悪くはないけど良くもない」というのが私の感想です。

 悪くはない。

 でも、それほど良くもない。

 なんだか普通の小説です。

 小説として体裁が整っている文章、のようなものだと私には感じます。

 ただ、たしか『インストール』は高校生のころに描いたので、高校生でこのレベルの小説を書けるというところは評価するところだと思うが、私としてはどこか世の中は綿矢さんをひいき目に見ているように思えてしかたがない。

 それはまあ私が作家を名乗っているので嫉妬心から言えるものなのだけど、そんなに評価されるような作家さんとは私には思えないのです。(ごめんなさいね)

 けれど、どの作品も「悪くない」

 普通と、「良い」の真ん中くらいの作品。

 綿矢さんの作品の魅力はいったいなんなのだろう。

 私には、分からない。

「亜美ちゃんは美人」

 この本には表題『かわいそうだね?』とは別に『亜美ちゃんは美人』が収録されている。

 僕はこっちの方が好きかもしれない。

 とにかく美人で周りを引き付け惑わす「亜美ちゃん」を主人公の「さかきちゃん」から描く物語。

 私は男だからか、「若くて可愛い女の子」に目がない。

 亜美ちゃんは、若くて可愛い女の子だ。

 そんな亜美ちゃんをとりまくお話は読んでいて面白かった。

まとめ

 なんだかとっても綿矢さんらしい作品だったなー、で終わります。

 悪くはないけど、それほど良くもない。

 でも、小説としては完成されている。

 私、(彼女と同級生で作家を目指している無名の私)からしたら「なんでこんなにもてはやされているのかさっぱりわからない」「あんた恵まれてんねー」が正直な感想ですが、それはただの嫉妬心なので放っておいてほしい。

 たぶん若くて美人で才能があったから評価されて、評価されたから周りが評価するのだろう。

 恵まれた人だ。

 そんな感じで半分ディスっているけれど、私は綿矢さんが嫌いではないのでこれからも何か本に出合ったら読むと思います。

 以上、まとめでした。

 

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