はじめに
私はあまり頭がよくありません。
特に記憶力に自信がなく、すぐに物事を忘れてしまいます。
それは読書にも言えることで、読んでもすぐに忘れていってしまいます。
難しい本は理解できません。
それでも、本を読むことは好きです。
そこで、書評を書くことにしました。
ひとつは自分のために。もうひとつは私のように、本は好きだけど何か自分に合ったいい本はないかと探している人のために。
実際に私が本を読んでみて、「これは良かった」「これはいまいちだった」といったような感想を発信していきたいと思います。
何かの参考になれば幸いです。
『新しい文章力の教室』
書評第11冊目に選んだのは『新しい文章力の教室』です。
唐木元(からきげん)さんという方が書いています。
私は、唐木元さんという人物を知りません。表紙には、「コミックナタリー初代編集長」と書かれています。
どうやら編集のプロのようです。
詳しいプロフィールは1974東京都生まれ、株式会社ナターシャ取締役、大学在学中よりライターとして働き始め……、とありますが、要するに、文章に携わってきた人、ということが分かります。
その方が書いた、文章の本です。
これは、教科書です。(本の中にもそう書いてありました)。
企画書、報告書、小論文、メール、ブログ、SNS……ニュースサイトの実践方法であらゆる文章がスラスラ書けるようになる、と、「帯」に書かれています。
私は毎日ブログを更新しているので何かの参考になればと思ってこの本を買いました。(もちろんきっかけは例により「ヒトデさん」なのですが……)。
そして、読みました。
率直な感想は、「でら難しくねぇ!?」です。
もう、なんていうか、これは読むための本というよりも、文字通り「教科書」でした。
10万部も突破していて、初版から6年で12刷も発行されている人気本です。
ですが私にはやはり、「でら難しくねぇ!?」でした。
毎日書いている日本語の文章ですが、ここまで改まって考えたことはいままでないです。
そういうことを思わせる本でした。
書評
総合評価:✩✩
読みやすさ:✩✩✩
文章が上手くなる:✩✩
記憶に残る:✩
難易度:✩✩✩✩
役に立った:✩
(MAX:✩✩✩✩✩)
です。
読みやすさは星3。まあ普通でした。ただ、よく分からないカタカナと、文法語が私には理解できませんでした。
主語と述語くらいなら分かります。それ以外の、接続詞、代名詞、修飾語、形容詞、副詞、助詞、なんていう単語は、もうまったく分かりませんでした。
この本を活かすためには、まずそういった「基礎知識」が必要になってきます。
それから、その他の文章に関する単語もあまり理解することができませんでした。
3にしましたが、2にしたいくらいです。
文章が上手くなる度は星2つ。
これを読むことによって、文章が上手くなるかどうか、ですが、私は星2つにしました。それは、私がほとんど理解することができなかったからです。
ですが、例えばちゃんと文法用語を知っていて、文章の意味も分かる人にとっては、この本を読むことによって文章が上手くなる可能性もあります。
読んでいて、「あー確かに」と思う場面もありますし、言っていることの論理も分からないわけではありませんでした。
この本は、文章を最後まで読んでもらうという「完読」を目指しています。完読されるためのテクニックのようなものも書かれています。
活かすことができれば、文章も良くなりますが、私のようにまったく「吸収できなかった人」にとっては何の変化もないでしょう。
記憶に残る度は星ひとつ。いま、まったく読み返さずに覚えていることはふたつだけです。
- 漢字の量に気をつけること
- 文の頭ですぐに読点をつけないこと
です。
漢字の量ですが、これは私はこの本を読む前から意識していたことです。
読んでみて、「あー、やっぱりね」となりました。
私のブログの読者さんなら気づいていることだとは思いますが、私は意図的に漢字をひらがなで書いていたりします。
ここの箇所は共感しました。
もうひとつ、「文の頭ですぐに読点をつけないこと」ですが、これはちょっと首を捻りました。
Twitterにも上げたのでちょっと見てください。
これ、よくやります!(←いまもやっている)。
だけどちょっと納得がいきません。
私は文章を書くときにリズムや呼吸を大事にしています。
なので、意図的に読点を打っているわけです。
それが良くないというのはちょっと私の文章のスタンスの根底を揺るがす問題です。
ここのところ、どうなんですかね?
ちなみに、私のFFさんの一人がこのツイートに対して怒っていました。
私に怒っていたのではなくて、「こんなことを書くやつの方が馬鹿なんだ」と言っていました。
つまり、そのFFさんもこのことに関しては納得していないみたいです。
共感される方、いらっしゃいますか?
そういったわけで、私がこの本で記憶に残っているのはそのふたつだけです。
たぶんきっと、理解していないから、記憶にも残らないのだと思います。
難易度は星4です。難しい。
ほとんど「文法」の話でした。(違うのかもしれませんが私にはそういった印象しか残りませんでした)。
これは、ただ単に私がバカなので、仕方がないです。
他の人が読んだら、こんな評価は付けないのかも知れません。
役に立った度は星ひとつ。つまり、ほとんど役に立たなかったということです。
もちろんそれは私にとって役に立たなかったというだけのことで、この本が悪いというわけではありません。
もの凄く、まともで、論理的で、文法的にも正しいことを言っています。
ただ、私には理解できなかったので、役に立てることができなかった、ということです。
以上を踏まえて、総合評価は星2つです。割と低めの評価です。
まとめ
『新しい文章力の教室』読みました。
例えばこの本を読んで、私は自分の書く文章を変えようという気になったのかというと、あまりなりませんでした。
新しさも、あまりなかったです。70%くらいは、「そんなの当たり前じゃないか」と思っていたし、感覚的にそうしてる部分が多かったからです。
私は文章を書くことが好きなので、もしかしたらそういう観点で見ているからそう感じたのかもしれません。
世の中には様々な人がいます。
文章なんて見るのも書くのも大っ嫌いだ、という人もいます。
そういう人からしたら、新しい発見があるのかもしれません。
今回は低評価を付けましたが、これはあくまで、私が読んで、私が感じたことを素直に書いたことなので、一般的に問題だというものではありません。
本の内容はものすごく「まとも」でした。
文章を書くのが苦手で、けれど仕事で書かなければならないというような人には、とても参考になる本だと思います。
私の書評は以上です。
参考になりましたでしょうか。
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