今日は時間があまりないので短めにします。
レストランでアルバイトを始めて9日目の今日。無事を祈りながら出勤しました。
ポジションはデシャップ。ご予約を確認。シルバー等が揃っているのか確認してから紙ナプキンを折る作業から始める。
11時開店。
ランチは始めそれほど忙しくはなかった。
「暇だねー」とアイさんが言う。
「そろそろかな」と準社員のえりさんが僕に向かって言った。
そろそろか、と僕は身構えた。
「Aコースは何?」
「ライスかパンかサラダとドリンクです」
「Bコースは?」
「ライスかパン、サラダかスープとドリンクです」
「Cコースは?」
「ライスかパン、サラダとスープとドリンクです」
「ハーフセットは?」
「1/2パンと、ドリンクと、……デザートですか?」
「残念。サラダでした」
しっかり覚えてねと釘を刺される。
それからハンディの打ち方を教えてくれた。つまり、オーダーの取り方である。
しばらく教えてくれていたもののだんだんお店が忙しくなってきました。
「中断しよう。またあとで教えるね」
「はい」
それから少しバタバタしました。
落ち着いてきた14時過ぎくらいに再び僕は呼ばれました。
今度はカウンター席に座ってじっくり教えてくれました。
何度もえりさんは「難しいよね」「わたしも難しいと思う」と言っていた。
正直難しかった。
ハンディで注文を受けるのは初めてではない。それに、メニュー数もそれほど多くはないし、ハンディのボタンも見やすかった。
ただ、オーダーの受け方が少し複雑だった。
例えばAセットが2つあって、一方がライスとドリンク、もう一方がサラダとドリンクだった場合。Bセットのライスとサラダとドリンクと、セットドリンクと同じことになる。
そして、その方がAセットが2つよりも10円安くなるのだ。
個別会計の場合は分けることが出来なくなってしまうが、同一会計の場合だったら少しでも安い方が良いのでそのことをお客様に告げてこちらから提案する形を取るらしい。
いろいろなパターンをえりさんは提示してくれた。
ところが、変換すると今度は逆に高くなってしまうパターンもあった。
「これは、ダメなパターンね」だ、そうだ。
なんだか数学でもやっているような気分になりながら説明を聞いていた。
次に、料理を出す順番のコントロールについて説明された。
ABCのコースとは別に+1000円の別コースがある。
その場合、前菜とサラダとスープとドリンクとデザートが付くのだが、通常メイン料理を作るのをストップさせる必要があるようだ。
そして、お連れ様のご注文の内容によっても出す順番を考えなければならない。
ひとりが+1000円のコースで、もうひとりが単品であった場合、料理を作るタイミングをコントロールしないと、ひとりが前菜を食べているあいだにもうひとりがメインを食べてしまい、サラダとスープを食べる頃にはお連れ様のお皿が空っぽになってしまい、ぎくしゃくする空気ができてしまうのをなくす必要が出てくる。
なのでその場合は両方ともメイン料理を作るタイミングを声かけで揃える。
しかし、ひとりが+1000円のコースで、もうひとりにも何かしらサラダとかスープとか付いていた場合は「止め」なくてよい、ということになる。
その他、4人くらいでご来店で、サラダとかピザとかを頼んでいる場合、メイン料理をストップしておかないとテーブルの上がいっぱいになってしまい置けなくなってしまうという状況が考えられる。
なのでそのときは「声」キーを押してストップさせてホールスタッフが状況を見てキッチンに伝える。
……とかなんとか、様々パターンをえりさんは説明してくれた。
知恵熱でも出そうだった。
久しぶりに頭を使った気がする。
「あ、無理ぷー」と思った。
お客様が言う通りにキーを打つだけなら誰でも出来る。
オーダーを受けながらこちらがいろいろ考えて変換し提案しキー操作をする。そしてそのあとはテーブル状況を見てキッチンやドリンク場に伝える。
チームプレイなのだな、と思った。
キー操作を間違えればお客様にも迷惑がかかるし、キッチンスタッフやドリンク場のスタッフにも迷惑がかかる。
テーブル状況を見てちゃんと声かけ出来ないとそれもまた大変なことになる。
いままでは「やっつけ仕事」でなんとかなっていた。個人プレイである。
でも、これからはみんなで協力していかないといけない。
それがオーダーを受けるポジジョンの責任だった。
「難しいよね」とえりさんはもう一度言った。
「いま居るスタッフで、完璧に出来る人はゼロ。オーダーを流してからキッチンなりドリンク場から『この方がよくない?』って言われてお客様のところに言って打ち直すってことがよくある。だから、とりあえずは慣れるしかないよね。石さんはよく間違えるし。それに、」
「しょうちゃんは料理の提供も電話対応もレジも覚えるの早かったから大丈夫だよ」と、えりさんは言ってくれた。
何気に、その言葉が嬉しかった。知らないあいだに評価されていたのだ。
「とりあえず今日はここまで。まずは暇なときに練習して、次に誰かに付いて一緒に打って確認して、またその次に今度は誰かに付いてもらって自分で打って確認してもらって、最後にひとり立ちするっていう段階を踏んで覚えてもらうから、頑張ろう」
座学は終わった。30分くらいのお勉強タイムだった。頭から煙が出ていたと思う。
それから30分デシャップの片付けをしてからシフトより30分早く上がらせてもらった。
今日は、何も言われなかったわけではないけれど無事に終えることが出来た。
ほっとする。
頑張ってるよなー俺、と思ってみたりする。
初日に比べたら出来ることが多くなった。
頑張って、ちゃんと成長していくというのはなかなか楽しい。
頑張ってるのに、まったく成果がでないという経験は痛いほどしてきた。
だから、いまの仕事は楽しんでやれている。
レストランでのアルバイトが終わったあとはもみ屋さんで一件施術をして帰った。
60分のもみほぐしのコースなのだが、やはり時間の感覚が違う。
マッサージしているときは時間の流れが早い。60分なんてあっという間に終わる。
今日の仕事が終わった。
明日、明後日とお休みだ。
予定では確定申告の用紙を取りに行ってできれば完成までしたい。あとは自由だ。
どうでもいい話だが、いつも寄るコンビニで気になる女の子が居るのだが今日は居なくて残念だった。
MK5である。(マジで恋する5秒前)。死語。
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